デッドニングとは? -DIYで出来る車の音質向上-
デッドニングとは何か?というと、英語で書くと
Deadning
となり、直訳すれば、、、調べたら直訳はありませんでした。
Dead=「死んだ」とか「死んでいる」ということなのですが、ingをつけて進行形にしても分かりづらいですね。和製英語?
もう少し詳しく表現すると、
sound deadening=サウンドデッドニング⇒消える音
ということです。
音響設備の壁の反響音を無くしたりする時にも使われているのでしょうか?
サウンドデッドニングというのが面倒なのでデッドニングという言葉だけが多く使われているようですね。
恐らくグーグルで「デッドニング」と検索するとほとんどが車の音質向上の施工に関しての記事が多いのではないでしょうか?
上の写真のキャプションでも説明しましたが、大まかな流れを説明すると、
①ドアの内張を外す
②ドアのインナーパネル(車の外側はアウターパネル)にあるサービスホールを鉄板溶接やレジェトレックスなどの制振シートを貼って塞ぐ。
これでデッドニングの完成です。文字で書くと簡単ですが、大体ドア1枚あたり2時間くらいの作業になると思えばよいと思います。(慣れると1時間くらい)
この記事では忘備録もかねて私がDIYでデッドニングをした時の感想などをつづっています。
本格的に順を追ってDIYデッドニングにチャレンジしてみたいという人は
↓こちらの記事を参照してください。(このリンクは最後にも紹介するのでとりあえずデッドニングとは何かを知りたければそのまま読み進めてください)
デッドニングとは? -DIYだと最初は躊躇します-
オートバックスなどのプロの施工の場合、ドア1枚当たり2万円~が相場でしょうか。
4ドアの車の場合4枚すべてにデッドニングを施すことを考えると、それだけで8万円もかかってしまいますね。
ですがDIYでデッドニングしてしまえば、資材費だけで済むので、高く見積もってもドア1枚1万円として4枚で4万円。
DIYなら半額で施工できます。(拘りだすとスピーカーなども交換したくなりますが)
みんからの「貧乏デットニング」とやらはダイソーのガスコンロ用のアルミパネルなどを貼って格安で済まそうという人もいますが、あれは全くダメです。
ペランペランのアルミパネルだと余計な振動が起きてスピーカー背面の音が雑音として共鳴するからです。重ね貼りをしても恐らく変な振動を起こす可能性が大きいと思います。
笑いを取りたいからか、段ボールでデッドニングをしているのを見たことがありますが、逆に音質劣化に繋がるので、まさに
「安物買いの銭失い」
になりかねません。これはマジでそう思います。
初めてデッドニングをDIYで施工した時に一番大きなサービスホールを塞ぐ資材はエーモンの制振材を使いました。
今思えばこの制振材がクセモノで、金属素材ではなくチューインガムを固めたような素材だったのですが、年月が経つとその素材がポコポコと共鳴して全く制振、静音効果が無かったのです。
いまはそのエーモンの樹脂製の制振シートは絶版のようなので、製品として不評だったのかもしれません。
現在ではエーモンの制振材はレジェトレックスになっています。
その時一番大きなサービスホールは金属素材(できれば金属の薄さが0.3mm以上)じゃないと制振できないということを悟りました。
最低でもレジェトレックスか鉛シート(オトナシート)などの制振専用の素材を選ぶべきです。
デッドニング資材に関しては
デッドニングキットや効果的なおすすめ制振|制音|吸音|遮音|材料 一覧
が分かりやすいと思います。(アマゾンなどの通販リンクが最安値でわかるようになっています)
だだしDIYでやるからにはそれなりのリスクがあります。
まずドアの内張を外す工程で、隠しネジの場所や、内張を留めているクリップの位置が分からずに無理やり内張を外そうとすると内張を割ってしまう可能性があります。
隠しネジの位置やクリップの位置などはアルパインのウェブサイトで車種別にPDFが用意されているので、まずそれを入手してからデッドニングの始まりとなります。(アルパインのウェブサイトの説明などは別記事
車のビビリ音これで解決! DIYでデッドニングを楽しむ その1 – 自家用車はDIYで改造するのが楽しい
で説明しています)
一番緊張するのが、写真のように初めてドアの内張とインナーパネルの間に「内張りはがし」という器具を差し込む瞬間ですね。
「車に傷が付くのではないだろうか?」
という不安からなかなか最初は作業が進みませんが、
「どうせドアの内側だから目立たない」
という事が分かると一気に作業が進むと思います。一度慣れてしまうと力加減がわかるようになるので躊躇することが無くなります。
1日でドア1枚のデットニングが終われば良いですが、青空駐車で外でしか施工できない人の場合、施工中に急に雨が降ってきて終わりということがよくあります。
そうなると作業途中のママ次回に繰り越すわけですが、折角外したドアの内張を元に戻すということが度々起こります。
内張を何度も外したり付けたりということを繰り返すうちに慣れるので躊躇することは無くなるでしょう。
それと何度か内張を外しているうちに内張を留めているクリップが割れることがあります。でも心配いりません。
ちゃんと車種別にクリップが売られているので、クリップが割れたくらいでは怖くなくなります。
クリップは以前はなかなか売られていなかったのですが、現在は楽天などで探すと見つかると思います。
私が初めてデッドニングをしたのが、2003~4年ごろだったと思いますが、当時はオートバックスやイエローハットにクリップが売っていなくて困りましたが、ジェームスで買うことが出来ました。
現在ではオートバックスやイエローハットでも売られているかもしれません。
ディーラーで純正品を取り寄せてもらう方法もありますが、恐らく値段が高いと思われます。
ここでのポイントは「内張りはがし」は必須アイテムということを覚えておいてください。
樹脂製なので車体に傷がつくことはありません。
雑誌か何かで見かけた説明だと、
「マイナスドライバーに養生テープなどを巻き付けて内張りはがしとして使っても可」
という説明でしたが、養生テープやガムテープは摩擦がおきやすく、ドアパネルと内張の隙間に入れてグッと差し込むのが困難になります。
回数を重ねるうちにテープが寄れて剥がれ、マイナスドライバーがむき出しの状態で使おうものなら確実に車体に傷がつきます。
まあそれでもドアの内側だからいいやというのなら「内張りはがし」を強制はしませんが、マイナスドライバー+テープだと結局作業性が悪いと思いますよ。
デッドニングとは? -ビビり音がイヤだった-
そもそもの話になりますが、私の場合車で音楽をかける際、音量を上げるとドアの内張がビリビリと共鳴していたのです。
それで調べているうちにデッドニングをすることで音質向上やビビり音を無くすことが出来ることを知りました。
このページの一番上の写真はドアのインナーパネルのサービスホールに鉛シートとアルミテープで補強した現在の私の車のデッドニング状態(スピーカーもカロッツェリア製に交換)ですが、内張の内側も徹底的に制振しました。
ドアの内張の内側って、赤字で示した純正の制振(静音)素材( 寄せ集め生地のニードルフェルト)がこれだけしかないのです。
緑字の施工部分は純正の大きなウレタン素材があるのですが、サービスホールのシートと干渉するのでウレタンを取り外して静音用のスポンジを貼っています。
その他青字の施工と書かれた部分はエーモンの静音用スポンジを貼りまくっています。
下側とスピーカーカバー周りは板おもりをアルミテープて貼り付けています。
写真では分かりにくいですが、隙間という隙間にシリコンシーラントでシーリングもしました。
デッドニングってやり出すと音質が良くなってビビり音も無くなるので楽しくてしょうがないんですよね(笑)
やりすぎて車が壊れるということもないですし、もっといい音を、、、、と求めだすと止まらなくなります。
結果的にはスピーカーも純正からカロッツェリア製に交換しましたから。
とはいえ求めすぎるとスピーカーももっと高いものに、、、、となってしまうのである程度のところで自己満足で終わるわけですが、デッドニングはやらないよりやった方が絶対いいと私は言い切れます。
ビビり音とか気にならない、純正スピーカーで充分という人ならデッドニングをする必要性は無いと思いますけど。
さて、ここまで読んでくださりありがとうございました。
デッドニングとは何かがなんとなくわかったという方はこのブログのデッドニングカテゴリにお進みください。
記事の古い順に下から読めばデッドニングが順序だてて分かると思います。